ハイローオーストラリア 期待収益を検証

期待収益という言葉を聞いたことがあると思います。初めて聞いたという人も身構えずに読み進めてください。
投資の世界では、得られるであろう損益を確率的に算出し、これを期待収益と呼びます。期待収益がどのくらいか知っておくことは非常に大切で、ファンドマネージャーなどのプロは自分の投資する対象全ての期待収益を把握しています。幸い、バイナリーオプションは利益と損失があらかじめ明確に分かっている商品ですから、これをもとに期待収益を計算しておくことにしましょう。

期待収益の計算式

それでは、バイナリーオプションの期待収益を計算してみます。まず、

期待収益=利益×勝つ確率+損失×負ける確率

とします。
一般的に、引き分けの場合も勝敗がある場合には当然計算に入れる必要があります。ハイローオーストラリアのようにアットザマネーで投資額がそのまま返還されるようなケースでは、収益額をゼロとします。すなわち、

勝ち、引き分け、負けの収益額をそれぞれ p1,p2,p3 、
勝ち、引き分け、負ける確率をそれぞれ r1,r2,r3 とすると

期待収益E=p1r1+p2r2+p3r3

という式が成り立ちます。

計算の前提として、今回はスプレッドがない商品をモデルとして計算します。仮にそうしなければ、たとえばハイローオーストラリアの「ハイ&ロー」はスプレッドがある上に、判定価格がスプレッドのレンジ内であった場合には「負け」なので、期待収益を算出するのに必要な勝敗の確率を決定することが困難です。(直近のヒストリカルデータと価格変動を基にしたモンテカルロ・シミュレーション等の手法で計算することになるが、煩雑なので回避)
結論として、スプレッドなしハイローを使って計算することとします。すると上式は、

勝ち、負けの収益額をそれぞれ p1,p3 、
勝ち、負ける確率をそれぞれ r1,r3 とすると

という式へと簡略化されます。

期待収益E=p1r1+p3r3

各パラメーターと計算結果

ペイアウト倍率と勝敗率
勝ち 負け
ペイアウト 1.8 0
勝敗率 0.5 0.5

以上より、

期待収益E=0.9

上記の結果は、ランダムにトレードした場合には期待収益が1を下回り、毎回10%ずつ投資資金が減っていくことを意味しています。これが業者の取り分で、いわば手数料と考えることができます。上記はペイアウト倍率を1.8倍として計算しましたが、2.0倍とすると期待収益は1.0へと良化します。ただし、2.0倍のものはスプレッドがあるのでボラティリティの高い時に利用すると良いでしょう。

【参考】収支ボーダーラインの勝率

前式で、±0以上に持ち込む為に必要な勝率は、

期待収益E:1>1.8r1
r1>0.5555..

ペイアウト倍率1.8倍のものは、勝率約55.6%必要であることが分かりました。当然ながら適当にトレードするわけではありませんから、トレンドを掴んだとき、もしくはデモトレードorバックテストの結果次第で充分に達成可能な数値だと思います。

期待収益からわかること