海外BO・FX業者が無登録で続ける理由は?利用する際の心構え

海外のバイナリーオプションは危険だと言う人がいます。改めて調べてみると、日本の金融庁に登録をしていない業者がほとんどです。それではなぜ海外の業者は無登録のまま続けるのか、そして安全性は確保されているのかについて、できるだけ中立の立場から検証してみたいと思います。また、私たちがトレードをするにあたっての心構えについても書き留めておきます。

海外無登録業者で取引するときの色々なギモン

日本の証券会社とたびたび比較されては悪者扱いされる海外バイナリーオプション・FX業者。口座開設に際しての疑問と、そこでトレードすることのメリットとリスクについて考えてみましょう。

ギモン1・無登録業者の存在は違法?

海外業者の存在は違法ではありません。国内法は原則属地主義(日本の統治が及ぶ場所にのみ有効)ですから、拠点を海外に置く業者に対して日本の法律(この場合は金商法)は及びません。ですから、レバレッジ888倍などの高レバレッジ業者が海外において事業を続けることに関して何ら違法性はないのです。属地主義については、以下のような例を考えてみるとわかりやすいかも知れません。

  • 海外旅行の際、現地のショップで日本の消費税(8%)を払わずに商品を購入
  • 16才から自動車免許(四輪)が取得できる国で、16才の日本人がその免許を取得

これらはいずれも合法ですから、日本に帰国したら捕まるというような心配はありません。海外所在業者についても、事業拠点が海外にある限りは日本の法律は及ばず、資本規制やレバレッジ規制等にも影響されないで営業を続けることができるのです。

ギモン2・無登録業者でのトレードは違法?

それでは、海外業者に日本国内からインターネット経由でアクセスして利用したり取引することは合法なのでしょうか?とても誤解されやすい点ですが、私たちが無登録業者で取引すること自体も違法ではありません。要するに、自己の責任のもとでなら自由にトレードしてOKというのが法的解釈です。例えば以下の例を考えてみてください。

  • 海外旅行の際に、現地の銀行で口座を開設
  • 日本に居ながら、海外の銀行に口座を開設

海外の銀行は日本の銀行法上の基準をクリアしているのかというと、必ずしもそうではありません。だからと言って、このような銀行口座に開設したとしても罰せられるようなことはありません。バイナリーオプション業者やFX業者についても同様です。

ギモン3・金融庁のHPにある無登録業者リストの存在

金融庁のホームページには、海外無登録業者の名称が名指しで掲載されています。海外のバイナリーオプション・FX業者の存在はもとより、私たち日本人がトレードすることさえも違法でないなら、なぜ「無登録業者」として注意喚起されているのでしょうか?それは以下のような一定の条件のもとで違法となる可能性があるからです。

GMOクリック証券やDMM証券がテレビCMをしているのに、ハイローオーストラリアやYバイナリーがCMをしないのはこの法律の存在です。この法律に関しては趣旨からして属地主義の例外となります。

  • 海外無登録業者が日本在住者向けにサービスを行うこと
  • 海外無登録業者が日本在住者向けに宣伝活動を行うこと

ただし、先ほど述べたように私たちがトレードに参加することは違法ではありませんから、金融庁も「違法だからやめるように」と警告することはできません。あくまでも注意喚起に留まっているのはそのためです。しかし、あたかも違法かのような金融庁のあの扱い方はどうかと思いますね。おそらく国内証券会社からの要請がかなり強いのでしょう。そりゃそうですよね、海外に人が流れてしまっては国内業者が儲かりませんから。。逆にこのことから、レバレッジ規制・追証・時間制限が無い海外にどんどん人が流れているため、国内事業者・当局ともども焦っている内情が窺えますね。

ギモン4・海外のバイナリーオプション・FX業者はなぜ登録しないの?

行政官庁による許認可の種類には大きく許可・認可・登録・届出の4つがあり、上から準に基準が易しくなります。バイナリーオプションやFXに関する許認可はこのなかでも3番目の登録にあたり、行政官庁に一定の登録事項を記載することによって完了します。許認可の中ではそんなに難しいものではなく、他国と比してみても日本の審査ハードルが高いという訳ではありません。

にもかかわらず無登録で続ける理由は、ズバリ各種規制と監督庁への報告義務回避です。そもそも、レバレッジや差金決済の規制を受けてしまうと海外業者であることのメリットが無くなり、顧客が海外業者を選ぶ理由が無くなってしまいます。これに加えて、有価証券届出書・有価証券報告書・半期報告書の作成および提出、さらには利害関係のない公認会計士又は監査法人の監査証明が必要などコスト面での負担が大きいことも理由の一つです。特に有価証券届出・報告書については中間決算の手間が掛かること、複雑なキャッシュフロー計算書作成には大きな労力を必要とします。自国での登録を済ませている業者にとっては、別基準である日本の監督官庁へも報告・提出しなければならないのは二重の負担となってしまいます。

以上が、海外業者が無登録のまま事業を行っている理由です。私たちは「海外業者が国内で登録すると、取引するメリットが薄れる」という事実を忘れてはなりません。海外も含め全ての業者が横並びの国内基準でしかサービス提供ができなくなると多様性が失われてしまいます。それだけ私たちの選択肢が減ってしまうことはデメリットでしかないのですから、それぞれのバイナリーオプション・FX業者が所在国で監督官庁へ登録を行っていれば良いのではないか、というのが筆者の見解です。ただし!所在国でも無登録の業者には絶対に手を出してはなりません。

現地でこのように登録を行っている業者を選ぼう

海外業者のスタンス

海外バイナリーオプション・FX業者の運営スタンスは、あくまで自国の人々へのサービス提供です。ここへ日本居住者が任意で参加してきているという形であって、決して日本人向けサービスでは無いというのが彼等の主張です。この主張は合理的であり違法性も無いため、私たちは安心してトレードすることができます。オーストラリア在住者を対象にしているけど日本人も参加できますよ、というスタンス。

ギモン5・トレードする上での安全性は確保されているか

金融当局への登録とは別に、保険加入の有無について調べておきましょう。国内では原則として分別管理および信託保全が義務付けられており、もしも破綻した場合でも顧客へ資金が戻る仕組みになっています。他方、海外ではほとんどの業者が分別管理のみで、これでは破綻した場合に補償されることはありません。多くのサイトでは分別管理なら補償されるから安心と書いてありますが、会社が顧客からの預かり金を運転資金などに流用した場合などには戻らないケースがあるため安心はできません。ここで登場するのが、専門職賠償責任保険です。

専門職賠償責任保険は、運営サイドの故意や過失によって生じたあらゆる損害を賠償するための保険です。賠償の対象は法人に限定されておらず、当然ながら個人へも補償されます。したがって、顧客資金を流用した結果破綻に至るようなケースにおいても資金は返還されることになります。(⇒専門職賠償責任保険についての関連記事を参照)

専門職賠償責任保険に加入している例(金融監督局への登録番号も見える)

ちなみに上記のロイズ保険組合(Lloyd's)とは、イギリスにある超有名な老舗保険市場です。1688年に始まり、これまで320年以上続く伝統ある保険市場で、「ゴルゴ13」や「ルパン三世」等の作品中にも登場するほどの知名度があります。

ロイズ本社ビルの外観とディーリングフロアの様子

海外業者で取引する際の心構え

日本の法律が及ばないことのデメリット

日本の法律が及ばないことは、レバレッジや差金決済の規制を受けないメリットがあると同時に、トラブルが起こっても守ってもらえないというデメリットもあります。それでは具体的にどのようなトラブルが考えられるでしょうか?よくあるケースを列挙してみます。

  • 出金できないトラブル
  • 突然口座が凍結される
  • 言葉が通じない

出金できないトラブル

ネット上でも良く目にするのが出金トラブルです。勝ち金を引き出せない/間違えて入金したものが出金拒否された、等がトラブルの大半です。内容をよく見てみると、これらのうちのほとんどが書類不備や規約違反のため拒否されているものの、あわてたユーザーがネットで質問や相談しているケースです。実際には拒否ではなく保留状態であって、書類の提出等をしっかりと守ればすんなり出金できる場合が多いです。決められた出金の手順を踏んでも出金されないケースは稀なので、保留されている原因を良く見直し、もう一度トライしましょう。後で出金できても、その人が「出金できました!」と報告することは少ないため、「出金できなかった」という質問・相談内容のみがネット上にどんどん残っていくことも不安を煽る原因となっています。

対策

多くの業者では口座開設時は身分証を必要とせず入金&トレードまでできてしまいますが、出金時には必ず身分証が要求されます。また、クレジットカードの表面をカメラで撮影して送信しなければ出金できない業者もあります。いざ出金するという時になって焦ることのないように、それぞれの業者の出金手順を予め確認しておくことが大事です。筆者がおすすめするのは口座開設時に身分証チェックが行われ、出金時には不要な業者です。できればクレジットカードの画像も不要な業者が安心ですよね。

突然口座が凍結される

口座の凍結も報告されているトラブルの中では多い部類です。原因としては、システムトレードをしようとした/他のFXチャート等と比較しつつ乖離レートを狙った/入出金を繰り返した/入金時クレジットカードの名義が異なる、等が主なものです。

対策

システムトレードや乖離レート狙いは規約上禁止されています。また、トレード額と比較し多額の入出金の繰り返しやクレカ名義違いも禁止事項です。これらをしてしまった場合は、サポート宛てに謝罪と理由をメールして連絡を待ちましょう。ほとんどの場合は正常に出金でき、場合によっては凍結も解除してくれます。くれぐれもクレーマーのように横柄な態度を取らないようにしてください。

言葉が通じない

サービス自体が日本人向けに準備されていない業者では、トラブル時に困ることになります。たとえば海外留学経験程度ではトラブルの細かいニュアンスを伝えることは難しいです。特に法律が絡んだケースではお手上げとなってしまうことが予想されます。

対策

最低限日本語サイトが用意されているところ、できれば日本人スタッフが対応してくれる業者を選ぶようにしましょう。日本語が喋れる外国人が対応する業者もありますが、こちらの意図は伝わりにくく、解決しないこともままあります。AppleやDELLのカスタマーセンターに電話したことがある人なら、そのもどかしさが分かってもらえると思います。

以上のことが、海外のバイナリーオプション・FX業者を利用する際には起こりうることを知っておきましょう。しかし、デメリットを吹き飛ばすぐらいの恩恵が受けられるのが海外の醍醐味。これを心得たあなたはもう大丈夫、あとは口座開設してトレードに集中するのみです。

海外のバイナリーオプション・FX業者安全性チェック