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NET+カード一時中断の裏事情、トレードへの影響と今後の展開を勝手に推測

ネッテラーを利用する大きなメリットのひとつは、NETプラスカードです。クレジットカード(マスターカードブランド)として充分に機能するこのカード目当てに口座を開設する人も多いのではないでしょうか。先日、このカードについて重要なアナウンスがありました。巷では「ついに撤退か!?」など色々な憶測が先行していますが、まずは事実確認およびバイナリーオプションへの影響等を整理してみたいと思います。

突如アナウンスされたNET+カードの日本国内利用休止

日本国内利用者へのメールによる連絡

上画像は、著者宛てに送信されてきた運営からのメールです。内容は8月11日午後10時付けでカードの利用が一時中断する旨で、これはあくまで一時的な措置であること、カードの利用以外は従来と変わらず利用可能であることが記載されています。ハイローオーストラリア(highlow.net)をはじめとする多くのバイナリーオプション業者ではNETELLERによる入出金を利点にしていることから、BOトレーダーにとってこの事態は無関係ではありません。この記事を読んでくださっている皆さんの中にも、バイナリーオプション取引口座の資金をNETELLER経由で出金するときにNETプラスカードを使っているという人は多いのではないでしょうか。ちなみに私もその一人です。

事実確認

NETELLER運営からの連絡によると、どうやらNETプラスカードのみが利用休止となる他は従来通り使えるとのことです。預金額への影響が無いのはもちろんのこと、口座間の送金、銀行を介した入出金についても通常どおりとのことです。また、対象となっているのは日本だけであり、諸外国在住者のカードについては中断措置は無いとのことです。

金融庁の指針と無関係ではない可能性も

第190回通常国会に提出された「情報通信技術の進展等の環境変化に対応するための銀行法等の一部を改正する法律案」(以下略称:銀行法等改正法案)によって、代表的な仮想通貨、たとえばビットコインが(貨幣価値のある)通貨として扱われるのかについての議論が俎上に載り、近日中にもその結論が出る予定です。仮に仮想通貨がドルや円などの通貨同様に貨幣価値を持つ通貨として扱われることになれば、これによって仮想通貨市場は金融庁のコントロール下に置かれ、様々な制限が課せられることになります。

そもそもこの銀行法等改正法案は、3月4日に提出されて4月28日には衆議院を通過しました。気になるその法案の内容は、ビットコインのような組織を新たに「仮想通貨交換業」と定義したうえで登録制とし、これを運営する主体における一定の財産的基盤の有無、顧客資金の分別管理、情報の安全管理、帳簿の作成・保存、監督当局への報告書提出などの義務を課すものです。また、監督当局においては検査、指導、立ち入りなど強力な監督権限を付与しています。

※資金決済法63条より

先の仮想通貨に関連する法案は、マネーロンダリングを未然に防止することとされています。2000年の同時多発テロを皮切りに世界各国においてテロが頻発している世界情勢においては、各国が連携し犯罪組織へと流れる資金を断ち切ることは非常に重要です。

具体的にどんな影響が予想されるか

現状では仮想通貨利用にあたっては口座開設という概念自体が無く、メールアドレスがあればだれでも使うことができてしまいます。しかしこの法案が可決、施行されたのちは厳格な身分証を伴った口座開設が必要とされることは「銀行法等改正法案にかかる資金決済法」を見れば明らかです。このときおそらく同時にマイナンバーの提出も義務化されることでしょう。そうなると、手軽に利用できるという仮想通貨のメリットは薄れてしまうのではないでしょうか。

ネッテラーは電子マネー

上記銀行法等改正法案は仮想通貨を対象としたものです。これに対してネッテラーは電子マネーです。この両者の違いは、扱う対象が法定通貨かどうかという1点に集約されます。仮想通貨は法定通貨ではない、独自の名称・単位を用いて仮想通貨の売買、交換、媒介、取次を業として行う者とされています。これに対して電子マネーは法定通貨を使うことから、SuicaやEdy等と同じ性質を持つ「支払手段提供サービス業」という位置づけです。ネッテラーは後者に当てはまりますから、今回の銀行法等改正法案の対象業者には該当しないということになります。

ではなぜNET+は休止するのか

上でも書いたように、今回の措置ではNETプラスカードのみが利用休止となる他は従来通り使えます。ただし、後日付け加えたように追加のメールが届き、さらに利用範囲が狭くなることが判明しました。

8月16日に届いたこのメールには、9月15日をもってギャンブル関連の決済には一切使えなくなるということが書かれていました。ギャンブル関連というのはつまりオンラインカジノです。そして、オンラインカジノ向け決済を提供しているSkrillがやはり9月15日付けで日本から撤退するとの発表をしています。どう考えてもこれは偶然では無く、水面下で何等かの圧力が掛かった、もしくは内閣府による細目の決定が出るまではとりあえず身を潜めておくのが得策と判断したためと推測せざるを得ません。

オンラインカジノといえばビットコインで入出金できるところも少なくないのですが、今回の法案によって今後は実質的に利用不可となることが予想されます。つまり、仮想通貨を使うと今後は金融庁からすべて丸わかりですから、ユーザーは身元を伏せてオンラインカジノに参加することができなくなる訳です。そして法案が成立、施行される前に電子マネーであるネッテラーもオンラインカジノから撤退したと考えるのが合理的なのではないでしょうか。おそらく衆議院を通過した時点で撤退準備を始めていたのでしょう。

ネッテラーの動向は金融庁の方針と合致

どちらにしても、銀行法等改正法案がマネーロンダリング防止を目的としている以上、現在のように金融当局の監視外において海外からの資金をATMを通して引き出せる状況を放置していてはそのうち目を付けられるだろうと警戒しての措置だと考えることができます。とりあえずATMから引き出し不能にさえしておけばマネーロンダリングの問題は発生しないし、ユーザーは引き出しの際に銀行送金を使わざるを得ないから、必ず金融庁および国税庁の目に触れることになります。あくまで私見ではありますが、これらの事情から総合的に判断して、今回の利用中断はおそらく上記銀行法等改正法案による影響に間違いないと見ています。

NETプラスカード、今後はどうなる?

それでは今後の展開ですが、著者の予想では法案が成立・施行されることによってマウントゴックスの事案から続いた一連の仮想通貨問題について、法整備に関しては一応の決着が付きます。ですから施行から間もなくしてNETプラスカードの利用は再開されるのではないかと考えています。その時期についてですが、今秋の臨時国会が9月から始まります。ここで成立・公布された場合にはおそらく半年の猶予期間を経て施行となるはずですので、最短で来年の4月ぐらいから再開されるのではないでしょうか。

現状、バイナリーオプションそのものへの影響はゼロ。

現在既にNETプラスカードは休止となっていますが、バイナリーオプションのトレード自体への影響はありません。また、取引口座からネッテラー口座への出金も問題なくできます。そしてネッテラー口座からの出金は、国内銀行経由での送金が可能ですので支障はありません。とはいえ被仕向送金ですから1営業日は掛かってしまいますが、国内の証券会社を使うのとさほど違いは感じられないはずです。

NETプラスカードのできるだけ早い再開を願いつつ、我々はトレードに勤しんで資金を増やすことに専念するとしましょう!